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2019年1月7日

- 2019年 年頭挨拶要旨 -

弊社 代表取締役 執行役員社長の松田猛の年頭挨拶(社員向け)の要旨を、以下にお知らせします。

いま世界の体外診断市場を見ると、年平均2~3%の成長率となっている。日欧米3極の市場はほぼ飽和状態で緩やかな成長だが、ロシアや日本を除くアジア、南米、アフリカなど新興国では経済成長に伴い市場の伸びが期待できる。また、中国やインドでは臨床検査の環境整備に地域格差が見られ、依然伸びしろがある。これら今後成長が期待できるエリアには、拠点の開設やエリアのニーズに応じた製品展開を迅速に行うなど、着実に手を打っていく。

そしてさらなる成長に向けて、事業領域、エリア、そして製品群を広げ、深化させていく。例えば、検査領域の拡大。これまでの診断領域から予防領域へ。この数年で世に送り出した唾液検査装置「SiLL‐Ha」や尿中の有害金属測定システム「SillBe」が該当する。これらの製品を使って、検査現場に新たな価値を提案・創造していく。 またエリアの拡大では、昨年インドに開発拠点を、ドバイには営業拠点を新設した。IT産業が盛んで優秀な技術者も多いインドでは、AI技術を使ったソフトウェア開発を迅速に進めていく。また、ドバイではアジアと並び医療機器市場の拡大が著しい中東地域における拠点として、より積極的な営業活動を行っていく。さらには、新興国でニーズの高い、安価で簡便かつイインフラが整備されていない場所でも使用できる検査システムをいち早く開発し市場へ投入する計画だ。

製品群の深化も重要だ。我々は長年糖尿病検査などに使われるヘモグロビンA1cや尿検査の装置で業界をリードしてきた。しかし、競争が激化する中、現状に甘んじてはいけない。既存の検査領域でもさらに正確、迅速、簡便を追求する製品を開発し、シェア拡大を図っていく。

今年皆さんに期待することのキーワードを「クロスボーダー」とした。グループ内のエリア、部門部署など垣根という垣根を越えて、クロスボーダーしていく。また、企業間の垣根を越えたクロスボーダーも積極的に行い、戦略的M&Aや事業提携で新たな成長基盤を築いていく。皆さん一人ひとりも、自分自身で無意識に築いてしまっている垣根、つまり過去からの慣習や考え方にとらわれることなく、自身のクロスボーダーを実践してほしい。そして、行動指針の「もっと大きく考え、もっと丁寧に判断し、もっと早く実行する」を肝に銘じ、さらなる成長に向かって邁進しよう。

2019年1月7日
アークレイ株式会社
代表取締役 執行役員社長 松田 猛