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2007年4月4日

アークレイ 新商品連続投入で本年度売上高600億円を目指す


臨床検査機器・体外診断医薬品メーカーのアークレイ株式会社(京都市中京区)は、今春新商品4種(新規開発2種、モデルチェンジ2種)を発売いたします。
① 院内検査システム スポットケムD-Concept(ディーコンセプト) D-00、D-01、D-02
② グリコヘモグロビンA1cキット サンクHbA1c
③ 自動浸透圧測定装置 オズモステーション OM-6060
④ 全自動グルコース測定装置 アダムスグルコース GA-1152

①の「スポットケムD-Concept」は、これまで当社で培ってきた技術を集結し、POCT(Point of Care Testing/簡易検査)に新たな流れを構築するために開発されました。POCT市場で求められる機能を用途別にまとめ、POCT分析機として初めてカスタマイズを可能にしました。またオーディオなどで採用されているDIN規格を意識してデザインされているので、オーディオ等と同じスタイルで設置可能 (2頁目参照)です。先ず初めに、免疫化学分析ユニットであるD-01と生化学分析ユニットD-02、及びコントロールユニットD-00を投入します。今後、POCT市場で必要とされる新たなユニットを投入する計画です。
②の「サンクHbA1c」は糖尿病検査のスタンダード指標であるグリコヘモグロビンA1cの測定用試薬キットです。アークレイが10年以上の年月をかけて独自に開発した、HbA1cに特異的な酵素で測定する全く新しい方法です。汎用自動分析装置に適合しており、現在主流の免疫法に比べて、その特徴から精度が優れているばかりではなく、分析部の過度の洗浄が不必要なので低コストに測定することができます。また、平成20年度から改正される「健康保険法」では、40歳以上の被保険者と被扶養者に特定健康診査が義務付けされる予定です。 これまで選択制であったヘモグロビンA1cが測定必須になることから、 同検査項目を安価で大量に処理するニーズの増加が予想され、本試薬はこれに応えるものです。大量検体を処理する大病院や検査センター向けに販売いたします。
③④はモデルチェンジ機種で、既存顧客の買換え需要に応じます。

アークレイは現在の売上高540億円を1,000億円にする目標を掲げており、本年度はそのファーストステップとして、前年比12%アップ、 600億円の売上を計画しております。健康に貢献する製品の開発をこれからも続けていきます。



商品の概要

スポットケム D-Concept

測定操作、表示、出力などの機能を共通化したコントロールユニットD-00、免疫化学分析ユニットのD-01、生化学分析ユニットのD-02を今回投入します。
本商品の最大の特徴は、ユニットを自由に組み合わせてカスタマイズすることができる点です。POCT分析機では初めて可能にしました。コントロールユニットと必要な分析ユニットのみをご購入いただけます。購入後に分析ユニットを拡張することもできます。コントロールユニットを共通化しているため、ユニット拡張時には小額の投資で済み、しかもユニットは積み上げ式なので、設置床面積を増やす必要がありません。家庭用オーディオと同じスタイルで設置が可能です。また、ネットワーク対応が可能で各ユニットの出力を一括管理できるのでトータルデータマネジメントへの対応を容易にします。
既存顧客の買換え需要はもちろんのこと、これまで院内検査に消極的であった開業医やクリニックにも積極的に販売していきます。今後、POCT市場で必要とされる新たなユニットを投入する計画です。

商品の仕様

■コントロールユニット スポットケム D-00 SD-9810

・データ記憶量 各測定ユニット毎に最大過去100測定分
・表示器 横320×縦240ドット フルグラフィックカラー液晶表示パネル
・プリンタ 58mm幅フルグラフィック感熱プリンタ
・外部入出力 外部通信用 RS232C(EIA-574)×1、Ethernet×1(オプション)
ハンディーバーコード用DINポート×1
測定ユニット接続端子×3
・ユニット接続数 最大3台(既存機種も接続可能SP-4430、SI-3510/11、SE-1520)
・電源 AC100V~240V±10%、50/60Hz、300VA
・外形寸法 408(W)×330(D)×103(H) mm
・重量 約5kg

■免疫化学分析ユニット スポットケム D-01 SD-3810

・測定対象 血清・血漿・全血・尿
・測定項目 CRP、RF、HbA1c、Micro-Alb
・測定原理 ラテックス免疫比濁法(LPIA法)
・電源 DC23.0V~25.0V(D-00より供給)
・外形寸法 408(W)×330(D)×132(H) mm
・重量 約8kg

■生化学分析ユニット スポットケム D-02 SD-4810

・測定対象 血清・血漿・全血・尿
・測定項目 ALB・ALP・ALT(GPT)・AMY・AST(GOT)・Ca・CK・
CRE・FRA・GGT・GLU・Hb・HDLC・IP・LD・Mg・
T-BIL・TC・TG・TP・UA・UN・Na・K・Cl
・測定原理 二波長反射光度法によるエンドポイント法とレート法、
及びイオン選択性電極によるポテンショメトリ法
・電源 DC23.0~25.0V(D-00より供給)
・外形寸法 408(W)×330(D)×132(H) mm
・重量 10kg

オーディオのように
設置可能


■サンクHbA1c

今や糖尿病検査のスタンダード指標であるHbA1cの測定はHPLC法が標準法とされており、アークレイも専用機を販売しております。免疫法は、汎用自動分析装置に組み込むので処理速度に優れますが、分析部の汚染があるため、過度の洗浄を必要としランニングコストが高いという問題があります。
本試薬はアークレイが10年以上の年月をかけて独自に開発した、HbA1cに特異的な酵素で測定する全く新しい方法です。汎用自動分析装置に適合しており、免疫法に比べて精度に優れているばかりではなく、分析部の汚染が少なく過度の洗浄を必要としないため、トータルのランニングコストを低減することができます。
また平成20年度から改正される「健康保険法」では、40歳以上の被保険者と被扶養者に特定健康診査が義務付けされる予定ですが、これまで選択制であったヘモグロビンA1c測定が必須になることから、同検査項目を安価で大量に処理するニーズの増加が予想され、本試薬はこれに応えるものです。
大量検体を処理する大病院や検査センター向けに販売いたします。
・測定対象 全血または血球
・使用目的 全血中のヘモグロビンA1c(HbA1c)の測定
・測定原理 酵素を用いたグリコヘモグロビンの測定
・試薬構成 液状試薬
・測定範囲 HbA1c% : 1.4~15.4 %
・検体消費量 検体 0.02mL
・反応時間 10分
・反応温度 37℃
・保存環境条件 冷蔵 2-8℃
・有効期間 製造後6ヶ月間(未開封)

■オズモステーション OM-6060

体液中の浸透圧を測定することで、生体機能の恒常性を推し量ることができます。OM-6060は卓上型ながら5検体まで連続測定が可能となり、操作部、表示画面を天面に配置し、より使いやすくしました。
定評あるアークレイ独自の超過冷却氷点降下方式は、他の振動式に比べとても静かで、正確です。
臨床だけでなく、研究開発・品質管理の場でも広く活躍しています。
・測定対象 血清、血漿、尿、その他
・測定項目 体液の浸透圧(浸透圧比)
・測定原理 超過冷却方式による氷点降下法
・測定範囲 0~2500mOsm
・測定精度 CV1%以下(at 200~300mOsm)
・測定時間 約2~3分/検体(検体濃度により変動)
・サンプリング方式 ノズルによる自動吸引
・電源 AC100~240V
・電源入力 最大160VA
・外形寸法 320(W)×355(D)×340(H) mm
・重量 本体17kg、サンプラーユニット2kg

■アダムスグルコース GA-1152

血液中や尿中のグルコースを測定します。ヘマトクリット(全血中の血球量)自動補正機能により、全血のままでも血漿検体相当に演算処理しますので、遠心分離操作は不要です。市販の採血管やサンプルカップをアダプタなしで直接セットでき、しかも検体容器の混在が可能など、使い勝手の良さを徹底追求しています 。
・測定対象 全血、血清、血漿、尿
・測定項目 グルコース(血糖、尿糖)
・測定原理 GOD固定化酵素膜と過酸化水素電極によるアンペロメトリー法
・測定範囲 0~5000 mg/dL
・処理速度 23秒/テスト
・検体架設数 最大20検体
・表示器 液晶表示パネル(20桁×2行)
・内蔵プリンタ 24桁感熱式プリンタ
・外部出力 RS-232C準拠(標)
・消費電力 12(W)×407(D)×410(H) mm
・外形寸法 本体17kg、サンプラーユニット2kg
・重量   約20.5kg

販売

各商品の販売価格は以下の通りです。
①スポットケム D-Concept D-00、D-01、D-02セットで5,355千円(税込み価格)
②サンクHbA1c 販売価格未定
③オズモステーション OM-6060 2,415千円(税込み価格)
④アダムスグルコース GA-1152 2,730千円(税込み価格)

これらの商品は「アークレイマーケティング株式会社」(*)が販売します。
*「アークレイマーケティング株式会社」はアークレイの日本国内の販売統括会社です 。