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2012年12月18日

糖尿病検査向け精度管理用コントロール製品を発売
ヘモグロビンA1c検査の高精度管理をサポート

検体検査機器・体外診断用医薬品メーカーのアークレイ株式会社(本社:京都市中京区)は、糖尿病検査の必須の検査項目であるヘモグロビンA1cエーワンシー検査の精度管理用コントロール製品ADAMS A1cアダムス エーワンシー コントロール」を12月19日(水)に発売します。糖尿病検査の精度をモニターする精度管理用コントロールの発売により、糖尿病検査のトータルサポートを実現します。

発売の背景

糖尿病検査の検査項目のうち、過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映するマーカーであるヘモグロビンA1c(ヘモグロビンエーワンシー:以下、HbA1c)1)の値は、糖尿病診断や治療において、重要な指標と位置づけられています。その背景には、2008年の健康保険法の改正でHbA1c測定が義務付けられたことや、2010年の糖尿病診断基準の改訂でHbA1c測定が盛り込まれたこと、また2012年のHbA1c値の国際標準化などがあります。2)

アークレイは、1981年に全自動のHbA1cの測定装置を開発・発売以来、HbA1c検査の普及を促進し、糖尿病検査の新時代を切り拓いてきました。
糖尿病の治療は、長期にわたる経過観察を要するため、その検査装置・試薬は高い精度が要求され、近年では精度管理面も重要視されています。そこでこのたび、HPLC法3)によるADAMSシリーズ向けの精度管理用コントロール製品4)を発売し、糖尿病検査のトータルサポートを実現します。
アークレイは、糖尿病検査のパイオニア企業として、これからも幅広いニーズに対応できる製品を提供し、医療現場に貢献します。


【製品の特長】
・HbA1c測定装置「ADAMS」シリーズの専用コントロール。
・精製水で溶解後、冷蔵で2週間または冷凍で50日間保存が可能で、優れた保存安定性を誇ります。
・HbA1c測定値の国際標準化に対応し、NGSP値とJDS値2)の参考値を併記しています。

<関連商品イメージ>

グリコヘモグロビン分析装置 ADAMS A1c HA-8181

グリコヘモグロビン分析装置
ADAMS A1c HA-8181


語句解説


1)HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)

赤血球中のヘモグロビンとブドウ糖が結びついて生成されます。過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映するため、糖尿病診断から治療までの広範囲な領域で、血糖コントロール指標として重要な検査項目に位置づけられています。

2)糖尿病の診断基準

従来の診断基準では、「空腹時血糖値」「随時血糖値」「経口ブドウ糖負荷試験2時間値」の3つのうちいずれかが基準を超えると「糖尿病型」と判定され、別の日に再度基準を満たすと「糖尿病」と診断されており、HbA1c値は補助的な判断材料とされていました。
しかし、2010年7月1日から施行された新しい糖尿病診断基準では、HbA1c値が「糖尿病型」と判定するための主な検査項目として追加され、その重要性がいままで以上に増しています。新基準では、HbA1c値が基準値を超え、血糖値が従来の基準を超えていれば、1回の検査で「糖尿病」と診断されます。
また、2012年4月より実施されたHbA1c値の国際標準化により、これまでの日本独自の基準値(JDS値)から米国はじめ世界各国で使用されている基準値(NGSP値)に変更され、世界の国々と治療方法や薬に関する情報交換をスムーズに行えるようになりました。

3)HPLC法(高速液体クロマトグラフィー法)

HPLC法は、多くの成分からなる混合物を分離し各物質の比率を求める方法であり、アークレイは1981年に世界初のHPLC法を用いたHbA1c専用測定装置を開発し、現在も多くの診療現場で使われています。
最新機種「ADAMS A1c HA-8181」(前頁:関連商品イメージ)は、HPLC法による高精度な測定を、1検体あたり38秒という速さで実現しています。

4)精度管理用コントロール

測定値の信頼性を確認するための精度管理に使用する試料です。試料には参考値が設定されており、これを測定することで、機器・試薬の精度を確認します。


商品概要

1.名称 ADAMS™ A1c(アダムス エーワンシー) コントロール
2.発売日 2012年12月19日(水)  
3.仕様 ADAMS™ A1c コントロール レベル1 凍結乾燥品 ×2本
ADAMS™ A1c コントロール レベル2 凍結乾燥品 ×2本
4.販売価格 20,250円(税抜)

この商品は「アークレイマーケティング株式会社」が販売します。
「アークレイマーケティング株式会社」はアークレイの日本国内の販売統括会社です。