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2018年1月9日

- 2018年 年頭挨拶要旨 - (社員向け年頭挨拶)

昨年12月に来年4 月1 日から実施される、新しい診療報酬と薬価の改定率が発表された。診療報酬本体(プラス0.55%)と薬価(マイナス1.74%)を合わせた全体の改定率はマイナス1.19%で、2014年から 3回連続のマイナス改定となった。我々の臨床検査業界では、今後も検体数は増加するが、価格の下落傾向は変わらず、市場成長率も1~2%と低い状態が続く見込みである。よって各領域でのシェア拡大が不可欠となる。

主力のヘモグロビンA1cや尿検査の装置では、さらなるシェア拡大に向けて活動を強化する。そのための武器となる画期的な新製品も準備中である。一日も早く市場へお届けできるよう、開発のスピードアップを改めてお願いする。その他、生化学、感染症、遺伝子、動物、歯科を含むヘルスケアの各領域でもシェア拡大を図るが、 なかでも新規領域と位置づける動物、歯科医療の領域では、新たな検査ニーズの提案なども仕掛けていく。

また、海外での事業拡大もグループ全体の成長に不可欠であり、特に新興国での活動を積極的に推進する。
昨年12月に10周年を迎えたインドの拠点では、主力の血糖測定器用の体外診断用医薬品(センサー)の製造が本格的に始まった。これにより、現地市場へよりスピード感を持って製品をお届けすることができる。また、中国では2倍に拡大する新工場の開所式を今月末に開催する予定である。同時に、昨年4月より稼動したサービス拠点もさらなる拡充を進め、中国式のサービスを確立させる。

一方で社会に目を向けると、技術革新、特に情報技術の飛躍的な進歩は、我々にとってもビジネスチャンスを生み出す大きな流れと感じている。臨床検査業界においても、IoTや人工知能、ビッグデータなどの情報技術を活用することで、既存ビジネスの変革、別次元のビジネスモデルを創造する機会であることをよく認識してほしい。

アークレイはいま転換点を迎えている。現状を脱皮し、次のステージに進むためには、組織改革に代表されるような大胆なイノベーションと、何よりも一人ひとりのマインドチェンジが求められる。組織のあり方や方針、事業も変化もする。社会情勢や業界環境にあわせて変化しなければ、持続的成長が望めないからだ。それはつまり、皆さん自身の仕事も変化する可能性があるということだ。来るべき変化に備え、自らが先に変化しておくことを肝に銘じてもらいたい。それこそが変革である。今年も変革に挑戦し、成果をつかみとろう。

2018年1月9日
アークレイ株式会社
代表取締役 執行役員社長 松田 猛