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2010年5月18日

気管支喘息やアトピー性皮膚炎など 「ダニ」によるアレルギー
小型迅速検査装置による判定を初めて実現

臨床検査機器・体外診断用医薬品メーカーのアークレイ株式会社(本社:京都市中京区)は、おもに小児科クリニック向けに小型迅速検査装置スポットケム IL SL- 47201)の新しい専用試薬としてアレルギー(特異IgE) 検査薬 「スポットケム i-Line IgE ヤケヒョウヒダニ」を5月21日に発売します。検査項目のラインナップ充実により、クリニックにおけるアレルギー診療の質を向上します。

気管支喘息や鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状の主原因・憎悪因子はダニです。特に、小児気管支喘息では約9割の原因はダニと言われる程です。アレルギー症状を起こすのはチリダニといわれる種類ですが、なかでも日本では湿気を好むヤケヒョウヒダニが多く生息しています。これらのダニは、人のフケや毛、カビ、ほこりなどを餌とするため、じゅうたんや畳、布団などに生息していることが多く、近年では、高機密性の住居や冷暖房の完備により、ダニの増加が問題となるケースも多くなっています。

このような状況の中、ヤケヒョウヒダニに対するアレルギー検査の需要は高くなっています。しかし、小児科診療のアレルギー検査は約90%が外注されており、検査から診断・治療開始までに時間を要します。
一方、クリニックでの従来の測定は目視判定が主流であり、判定に個人差が生じる可能性や時間管理の煩わしさ、結果の転記ミスのリスクなどがありました。

「スポットケム i - Line IgE ヤケヒョウヒダニ」は、ヤケヒョウヒダニに対するIgE抗体の有無を検査装置を用いて20分で測定します。20μLの血液(米粒大程度)で測定ができ、6段階のランク表示で結果が得られます。外注検査に比べて、採血による患者様の負担を軽減し、機器による判定で検査結果の個人差を防ぎます。

本年1月に発売した食物系アレルギー5項目(卵白、卵黄、オボムコイド、ミルク、小麦)と吸入系アレルギー2項目(ネコ皮屑、スギ花粉)と合わせ、SL-4720専用試薬の商品ラインナップを充実させます。
アークレイは、これからも医療現場のニーズに対応し、高性能でありながら小型・簡便で使い勝手のよい商品の開発をすすめていきます。

主な特長


スポットケム IL SL-4720による測定

●少量の血液で多項目が測定可能

  • 20μLの血液(米粒大程度)で最大5項目を測定

●機器による自動判定

  • 結果判定の個人差を防ぎます
  • 測定時間の管理が不要です
  • 名前印字機能により検体の取り違えを防ぎます
  • 多項目・多検体にも対応可能です

語句説明

1)スポットケム IL SL- 4720
イムノクロマト検査の判定を自動化した小型迅速検査装置です。従来、目視検査が主流であったイムノクロマト検査の判定を、装置によって簡便・迅速・正確に行い、診療の質を高めることをコンセプトに開発されました。装置の設置面積はA4サイズ以下で場所を取りません。 また、専用の試薬カートリッジに名前を記入すれば、 結果と一緒に印字され、検体の取り違えを防ぐなど利便性を追求しています(特許出願中)。


語句説明

1.名称

スポットケム i-Line IgE ヤケヒョウヒダニ

2.仕様

測定装置
測定対象
測定項目
反応原理
貯 法
保険点数

 

スポットケム IL SL-4720
血清、血漿、全血
吸入系 : ヤケヒョウヒダニ
イムノクロマト法
2~30℃
110点

これらの商品は、アークレイの国内販売統括会社 「アークレイ マーケティング株式会社」が販売します。

商品外観


スポットケム i-Line IgE ヤケヒョウヒダニ
(1ボトル10本入り)