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2014年8月21日
アークレイ株式会社(以下、アークレイ)がこのたび発売する「スポットケム バナリストCysC(シスタチンC)」は、腎機能検査に使用される検査キット(体外診断用医薬品)です。血液(全血・血漿)を試料として、アークレイの販売する「スポットケム バナリストSI-3610」を使用し、全自動で簡便かつ迅速にシスタチンCを測定することができ、クリニックなどでの即時検査にお役立ていただけます。
シスタチンCは、腎機能を知る上で重要な指標とされており、糖尿病腎症※1やIgA腎症※2などの慢性腎臓病(CKD)※3や早期腎機能障害の優れた診断マーカーとして、その有用性が認められています。
従来、腎機能検査で使用されてきた血清クレアチニンは、食事や筋肉量、運動の影響を受けやすいとされています。一方、シスタチンCはそれらの影響を受けにくく、軽度の腎機能低下でも血中濃度が上昇することから、血清クレアチニン測定では検出できない早期腎機能障害の診断に役立ちます。
近年、末期の腎不全から慢性透析療法を導入する患者さまの数が著しく増加しており、その数は全国で約30万人※4に上ります。その対策として、腎機能障害の早期診断・治療開始が不可欠とされており、糖尿病専門クリニックなどでも、即時検査に対するニーズが高まっています。
アークレイは、糖尿病検査のパイオニア企業として、今後も製品のラインナップを充実し、医療現場をサポートします。
「スポットケム バナリストCysC」
アークレイは、クリニックでの即時検査(POCT:Point of Care Testing)向けの簡易検査装置スポットケムシリーズを1988年から発売しています。「スポットケム バナリストSI-3610」はμ-TAS(マイクロタス) 技術※5を駆使し高精度測定を実現した小型の検査装置で、これまでHbA1c、CRPなど糖尿病、感染症関連項目の専用試薬を発売しており、CysCが4つ目の専用試薬となります。
※1 糖尿病腎症
慢性の高血糖状態が持続することにより引き起こされる細小血管障害のひとつで、臨床的には蛋白尿(初期には微量アルブミン尿)、腎機能障害、高血圧、浮腫などを呈し、最終的に腎不全に至ります。
※2 IgA腎症(Immunogloburin A、慢性糸球体腎炎)
IgAとは本来は生体を守るべき免疫物質のひとつであるImmunogloburin A(免疫グロブリンA)の略。感冒や扁桃腺炎などによりこのIgAの異なるタイプが出現し、腎臓の糸球体に沈着し炎症を起こすことにより、血尿や蛋白尿が出現する慢性の腎炎です。
※3 慢性腎臓病(CKD=Chronic Kidney Disease)
慢性的な腎臓障害を指します。高血圧や糖尿病などの生活習慣病やメタボリックシンドロームとの関連も深く、CKDで腎臓の機能が低下し続けることで、さまざまなリスクが発生します。
(日本腎臓学会 「CKD診療ガイド2012」「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013」 より)
※4 透析患者数
日本では2013年末現在で314,180人の患者さまが人工透析を受けており、導入患者さまの原疾患の第一位は糖尿病腎症(43.8%)です。
(「社団法人日本透析医学会 基礎集計」 より)
※5 μ-TAS(Micro Total Analysis System)技術
チップ上に流路や反応室などの微細加工を設けて、血球分離や試薬との混合などの一連の動作を短時間に行う分析システム
名称 | スポットケムTM バナリストCysC |
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発売日 | 2014 年8月28日(木) |
仕様 | |
測定対象 | 全血、血漿(ヘパリン、EDTA、クエン酸) |
測定項目 | シスタチンC |
測定装置 | スポットケム バナリスト SI-3610 |
測定原理 | ラテックス凝集免疫比濁法 |
測定時間 | 約7分40秒/検体 |
必要検体量 | 6μL |
包装単位 | 10回用 |
希望納入価格 | 12,600円(10回用) |
この製品は「アークレイマーケティング株式会社」が販売します。
「アークレイマーケティング株式会社」はアークレイの日本国内の販売統括会社です。
※本製品の製造販売元:ローム株式会社