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2023年8月3日

独自の測定方法で「静かで正確」

ロングセラーの浸透圧分析装置がモデルチェンジ

ISO15189で要求される精度管理機能を充実化

アークレイ株式会社(本社:京都市上京区 以下、アークレイ)は、血清・血漿・尿など体液の浸透圧を測定する、
浸透圧分析装置「オズモステーション2 OM-6070」を2023年8月4日(金)に発売します。既存機種「オズモステーション OM-6060」のモデルチェンジ機として、独自技術である「超過冷却方式による氷点降下法」測定の「静かで正確」という特長はそのままに、タッチパネルディスプレイの搭載で操作性が向上。また昨今、認証取得施設が増加しているISO15189の品質マネジメントシステムで要求される、精度管理機能を充実しました。多忙な検査室業務のなかでも、手間の少ない精度管理によって、より正確で精度の高い測定を実現します。

このたびアークレイが販売を開始する浸透圧分析装置「オズモステーション2 OM-6070」は、既存機種「オズモステーション OM-6060」の高い基本性能はそのままに、モデルチェンジにより操作性と精度管理機能が向上しました。省スペースで利用可能なラック仕様(最大5検体)と、採血管でも測定可能なターンテーブル仕様(最大24検体)の2タイプからお選びいただけます。

弊社が独自開発し特許を取得した測定原理「超過冷却方式による氷点降下法」を採用した既存機種は、2008年の発売から15年の間、多くの臨床現場でご活用いただいてきました。モデルチェンジ機となる「オズモステーション2 OM-6070」は、ユーザー様から要望の多かったタッチパネルの搭載により、利便性・視認性が向上しました。さらに、専用のコントロール液を用いた、精度管理・QCロックアウト機能を有したことで、ISO15189の品質マネジメントシステムへの対応にもお役立ていただけます。

アークレイは今後も、あらゆる角度から医療現場をサポートすべく、検査業務の効率化やデータの信頼性向上に寄与する製品の開発・提供に取り組んでまいります。

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<ラック仕様>
最大5検体を連続測定
省スペースでも利用可能なコンパクト設計

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<ターンテーブル仕様>
最大24検体を連続測定
採血管での測定が可能

製品特長

◯より充実した精度管理機能
濃度調整が不要で室内保存が可能な専用のコントロール液は、手間なく精度管理ができると、既存機種から好評いただいています。このたびのモデルチェンジでは利便性の向上を目指し、ユーザー様からのご意見を取り入れ、新しい機能を追加しました。

・QCロックアウト機能
QCロックアウト機能を使用すると、設定期限内にコントロール測定が行われない場合、検体測定に制限がかかります。常に正確な測定結果が得られるよう、精度管理の徹底に寄与します。

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(別売)オズモステーション
コントロール液セット

・オペレーターID機能
測定結果へ測定者IDを記録します。測定者ごとに使用機能の制限設定も可能です。

◯タッチパネルディスプレイによるユーザビリティの向上
4.3インチのカラータッチパネルで直感的な操作が可能です。また、測定結果やキャリブレーション結果の装置内管理の簡易化など、機能面が向上しました。

◯容易なメンテナンス
「超過冷却方式による氷点降下法」では、電子冷却ユニットで冷却を行います。不凍液などの液交換が不要なため、メンテナンスも手間なく行っていただけます。

浸透圧分析の意義

体液中の浸透圧を測定することで、生体機能の恒常性を推し量ることができます。尿や血漿の浸透圧を測定することで、腎臓やホルモンの異常を検知することが可能です。

測定原理

◯超過冷却方式による氷点降下法
氷点降下法は、浸透圧測定では最も信頼性の高い測定方法といわれています。一般的な方法は、物理的振動を与えて氷結させるため、故障が多く精密測定器には不向きだという短所がありました。弊社の開発した「超過冷却方式による氷点降下法」は、検体の一部分のみを急激に冷やす「超過冷却刺激」により氷結させ、その氷結温度から浸透圧を算出します。測定中に物理的な接触がないことから、測定音が小さく、機器の故障も少ないことが特長です。

語句解説

※ISO15189
医療検査の質を保証するための国際規格「ISO15189」では、臨床検査室における指針が詳細に定められています。「品質マネジメントシステムの要求事項」と「臨床検査室が請け負う臨床検査の種類に応じた技術能力に関する要求事項」の二つで構成されており、前者において精度管理の項目が含まれています。

製品概要

名称 浸透圧分析装置 オズモステーション2 OM-6070
発売日 2023年8月4日(金)
仕様 ラック仕様 ターンテーブル仕様
   測定対象 血清、血漿、尿
   測定項目 体液の浸透圧(浸透圧比)
   測定原理 超過冷却方式による氷点降下法
   測定範囲 0~2000 mOsm(スイッチ切替により0~2500 mOsmに変更可)
   必要検体量 サンプルカップ:200μL以上 サンプルカップ:200μL以上
採血管:2mL以上
   測定時間 2~3分/検体
   検体設置数 最大5検体 最大24検体
(尿スピッツターンテーブル:最大10検体)
   較正方法 3点較正(0、300、1000mOsm:折れ線近似)、2点較正(任意の2点:対数曲線近似)
   記憶容量 500測定分
   表示画面 4.3インチ タッチパネル付きカラー液晶
   内蔵プリンタ 58mm幅感熱紙プリンタ(24桁)
   外部出力 RS232C準拠、Ethernet(オプション品)、USB(データ出力専用)
   使用環境条件 温度:10~30℃、湿度:20~80%(非結露)
   消費電力 最大160VA
   電源電圧 AC 100 - 240V 、50/60 Hz
   外形寸法 320(幅)×355(奥行)×348(高さ)mm 320(幅)×460(奥行)×448(高さ)mm
   重量 本体:17kg、
サンプラーユニット:2kg
本体:22kg、
ターンテーブルユニット:3kg
販売価格 納入希望価格 3,300,000円(税別) 納入希望価格4,900,000円(税別)
製造販売届 25B1X00001000062
クラス分類 クラスⅠ(一般医療機器)/特定保守管理医療機器

この製品は「アークレイマーケティング株式会社」と「アークレイインフィニティ株式会社」が販売します。
病院への販売は「アークレイマーケティング株式会社」が行い、クリニック/企業への販売は「アークレイインフィニティ株式会社」が行います。
※「アークレイマーケティング株式会社」はアークレイの日本国内の販売を統括しています。
※「アークレイインフィニティ株式会社」は主にアークレイの日本国内で販売された装置の保守・点検を行っています。